ドラマ「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」第10話最終回の感想

肩と首が痛すぎて感想を書く予定ではなかったのですが、見た後に「これ書いておかなきゃ」と思って急遽書きます。

柊先生のすい臓がんでも人に教えようとするように、僕も痛みに負けずにライティング。


ー Let's Write! ー



本日3月10日に最終回を迎えた3年A組

日テレで放送しているこのドラマ「3年A組」は最初の方見ていなかったのですが、4話ぐらいから見始めて、スゲードラマだと思いました。

菅田君の演技力は以前からすごすぎると思ってはいたけど、その演技力でこんな脚本を演じられたら見入ってしまいますね。


3年A組は、現代のSNSによる「意志なき自分の悪意」や「無責任な言動」、「フェイクニュース(作中ではフェイク動画)」をテーマに描くストーリ。

風刺的な作品が好きな僕には、「おぉおお」と思わせるには十分でした。


ストーリー構成の秀逸さ

最終回となる放送日が3月10日であること、また放送話数が10回であることを踏まえてのストーリー構成は、昨今のテレビ業界人にはできなかった演出だと思います。

まあ、この件に関してはネットで言われているので、深くは掘り下げませんが、逆算された構成の組み立てができる脚本家の武藤将吾さんは素晴らしい


Mind Voice(作中に出てくる動画+メッセージングできる架空のSNS)へ、メッセージを向ける柊先生でしたが、あれはテレビの前の視聴者にも投げかけている形式で、ぐっとくる演出です。

また、今後ネットで動画配信をしていくでしょうから、テレビを見なくなった世代でもネットを通じて見る可能性は十分あり、その問題提起はきっと伝わる、そういう仕組み・仕掛けになっているところもすごい。


SNSの数の暴力

SNS面倒くさい病の僕はなかなか遭遇しない出来事ですが、若い世代は特にこの暴力をすることもあれば、暴力を受けることもありますよね。

本来、人とのつながりって温かくて優しいものであってほしいと思いますが、過去の記事「性善説・性悪説の中間の説の提唱」でも書いたように「人は生まれながらにして弱い」から、自分と無関係の人間なら傷つけてもいい、自分に敵対するなら攻撃してもいいと、こういうことをやってしまうんでしょうね。



人の思考は伝搬する

人の思考って伝搬するんですよね。

特に近しい人や同じ時間を共に過ごす人は、思考が似る、というのは有名な話です。

ある種教育理論でもあるのですが、人の思考は周囲の発言や行動に影響され、類似していきます。家庭環境が悪ければ、その悪影響を受け、善ければ好影響を受けます。ゆえに、教育環境である家庭がまず良くすべきであり、そして学校でのいじめ問題などはあってはいけないということです。


思考の伝搬とは、良い考え方も悪い考え方も伝搬します。

だからこそ、自らの選択で自分を高める環境の良いところを選ぶべきなんですね。

また、このようなドラマを通じて問題提起をして、善い事悪い事の思考の伝搬をするというのも一つの手ですよね。



人は過ちをする生き物

今回、3年A組の最終回を見ていて、人は弱さゆえに過ちを犯すという事実があります。

だからこそ、それを認めて、変えていこうとすることこそが大事だなと思います。


1度でも過ちを犯した人は、生きる価値がないとまで言う人がいますが、過ちを犯さない人間なんていないはずです。

故意であろうとなかろうと。大事なのは、本当に大事なのは、過ちを認めて償った人間は、その過ちを一生背負って生きていくのだから、許せると許容する心だと思います。

もしも過ちを認めない人であったとしても、憎しみ募る相手であっても、自分とは全く異なる価値観の人間であったとしても、簡単に平然と人に対して「死ね」とか「生きる意味ない」とか、不当な言葉を行っちゃいけないんですよね。



柊先生の最終回の名シーン

『言葉は時として凶器になる。
ナイフなんて比にならないぐらい重く鋭く心をえぐってくる』

だから刻んでほしいんだよ。
右にならって吐いた何気ない一言が、
 相手を深く傷つけるかもしれない・・・。

独りよがりに、偏った正義感が・・・。
束になることでいとも簡単に人の命を簡単に奪えるかもしれないってことを!
そこにいる君に!
これを見ているあなたに!
一人一人の胸にに刻んでほしいんだよ・・・。

他人に同調するより・・・ 
他人をけなすより・・・
まずは自分を律して!
磨いて作っていくことが大切なんじゃないのか!

てか、そっちの方が楽しいだろ!

その目も、口も手も。
誰かを傷つけるためにあるわけじゃない!

誰かと喜びを分かち合うために!
誰かと幸せをかみしめるためにあるんじゃないのか!

そうだろ!

もっと人にやさしくなろうぜ!
もっと自分を大事にしようぜ!  

引用:「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」第10話の柊先生の台詞より


誰かに放った傷つけるその言葉が、自分も一緒に傷つけているんですよね。

だからこそ、「もっと人にやさしくなろう」「もっと自分を大事にしよう」ということなんでしょうね。



数の暴力が、数で救える善意になったなら

それはとても、幸せな世界になると思います。人は弱いからこそ、悪意のある言葉に同調し、誰かを傷つけることがあります。

それでも、人は弱いからこそ、誰かを守る言葉に同調し、救えることもできると思います。


現実そうじゃないから、こういうドラマも作られるし、様々な誹謗中傷がネットに流れるのはわかっています。それでも、優しい世界を諦めてはいけないと思います。

自分たちが成長して、ちょっと強くなって、笑って生きていくため、そのために僕たちは生きる意味があるんだと思うんです。そして、それを誰かに伝えて、繋げていくことが役割なんじゃないかって思います。


もしも、人が人を思いやって、生きていける善意の世界が構築できたならば、僕は多くの人が心の豊かさを持ち、幸せになれるんじゃないかなって思います。


幸せの総量は決まっていなくて、きっとその総量を増やすことも減らすこともできるはずだと思います。


だから僕たちは、考えて、考えて、考えて、何が正しいのかを考えて、責任を持った行動をしていくといいんだろうなって思います。


この記事の締めの言葉は勿論・・・


ー Let's Think! ー




小倉のよっちゃん

福井で活動中の会社員システムエンジニア。ビジネス視点がかなり強く、作りたいものを作るよりも、結果が出ることを重要視する。使い手が使いやすいモノを提供して、おせっかいなほど親切な仕組みを世に解き放つ。高校生の頃からノベルゲームを作ったり、大学生の頃は小説を書いたりと、文章を書くのはわりと好き。デザインセンス皆無で、個人制作のCMSで「ラグジュアリーさ出すなら紫」と意気揚々と作ったが、デザイナーの先輩に「CMSにラグジュアリーさいる?ていうか紫はないわ」と言われた経験を持つ。

0コメント

  • 1000 / 1000

福井のハッピー野郎のつぶやき

生涯最後の日に笑って逝きたいので、自分に関わる全ての人々をハッピーにしたいと思っているハッピー野郎の人生哲学・直近の出来事を掲載していく予定です。 福井で働くシステムエンジニアです。技術職の人間なので、IT・プログラミング・DB・WEB技術・インフラについても書いていきます。