ビジネスモデルの生み出し方の勉強。まずはテンプレパターンを知ろう。
このブログ、社内SEの奴が書いてんねやろ?
ほとんど技術系のこと書いてないんじゃね?
どうも、小倉です。
僕はもともと仕組みについて考えるのが得意というか好きで、そもそもシステム開発も仕組みを考えるのが仕事なんで、ある意味ビジネスモデルなどのスキームの組み立ても一緒です!(と、強引に結論を導いてみた)
今回の教材「ビジネスモデルの教科書」
実際に自分が読んだ本で勉強になった本からの抜粋をします。
「図解&事例で学ぶ ビジネスモデルの教科書」
(専修大学経営学部教授 池本正純監修 / カデナクリエイト著)
ビジネスモデルの様々な種類がとてもわかりやすく解説されています。オーソドックスなビジネスモデルを勉強するには、持ってこいの1冊。2014年に出版されているので、最新のビジネスモデルが書かれていなかったりしますが、まずは基礎を叩き込むならコレ。この会社はこのモデルを活用してできているという実例も解説しています。
「儲けのしくみ 50万円からできるビジネスモデル50」
(酒井威津善著)
既存のビジネスフレーム+αしてこんなことができるのでは?という新しいビジネスモデルを考えられる教科書です。事例たっぷり、スモールスタートで新たなビジネスモデルを考える方にお勧めです。文体がユニークで読みやすいです。
「ビジネスフレームワーク100 使えるキーワード図鑑」
(経営戦略コンサルタント 鈴木貴博監修)
ビジネスフレームワークというか、マーケティング分析寄りな本で、上2冊読んで時間も余った方はこちらもあわせてどうぞ。新しいビジネスアイディアのフックになるかもしれません。
まず、このキーワードおさえておいて!
細かいことは本を読んでいただくとして、こんなビジネスモデルがある、というのをざっくりご紹介。(書き終わらずに投稿した場合は、随時記事更新するかも)
01.マルチサイドプラットフォーム
マルチサイドプラットフォームとは、売買や情報交換などを目的とした「場」をつくり、出店料や売買手数料などで稼ぐビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P67より
売り手と買い手、知りたい人知られたい人、譲りたい人譲ってほしい人といったように互いをマッチングさせるビジネスモデル。このビジネスの利点は、ネットワーク効果(人や企業が集まれば、さらに集まってくる)によって、プラットフォーム自体の価値が高まっていくので、より大きな利益になっていく。
例:楽天市場
※SNSやゲーム機も1つの場としてとらえることができる。ショッピングモールを想像するとわかりやすい。
2019年以降も盛んになってくるビジネスモデルだと思う。まだまだブルーオーシャンで伸びしろがある。
02.ロングテール
ロングテールとは、あまり売れない「死に筋商品」とそのニーズを持つ人々をマッチングして大きな売上をあげるビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P73より
売上自体は微々たる商品群が恐竜の「長いしっぽ」=ロングテールのように続く。多様化が進んでいる今の時代、売れ筋商品をいくつか売るよりも、死に筋商品をいっぱい集める方が売れることに着目したビジネスモデル。
例:Amazon
プラットフォームとロングテールのモデル間の親和性は高そうに思える。あそこに行けば、誰かに出会える、ほしいものが買える、とユーザから求められる場にしていける。これからも、まだまだ熱いビジネスモデルだと思う。
03.ジレットモデル
ジレットモデルとは、商品の本体を格安化無料で提供し、付属品・消耗品を継続的に売ることで利益を得るビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P79より
プリンターなどを連想するとわかりやすいモデル。
プリンター本体はさほど高くないけど、インク代はやたら高い。これは、インク代で稼ぐパターンのやつですね。あえてプリンターとインク代を1セットで稼ぐのをやめて、インク代で稼ぐとした感じですね。
他にもコーヒーメーカーとコーヒー豆。豆で稼ぐような形式ですね。安く導入させて、ランニングで稼ぐ。導入させる負担さえ乗り越えれれば、わりと使いやすいビジネスモデルかもしれません。スタートアップ時にはその負担がキツイので、ある程度事業が軌道にのってからやった方がいいかもしれません。
04.フリーミアム
フリーミアムとは、無料サービスを提供することでユーザー数を増やし、一部のユーザーを付加価値の高い有料サービスへ誘い、利益を出すモデル
ビジネスモデルの教科書 P85より
個人的な体感ですが、2000年代後半から一気に流行り始めた印象です。まずは無料で使ってもらって、一部を有料にするやり方は、今でいえばスマホゲーなどはほとんどそうですよね。
9割の無課金ユーザー、1割の課金ユーザーの課金額で補う。その代わり、それだけ優遇される。結構合理的なビジネスモデルですが、僕はこのビジネスモデルはあまり使用したくないですね。(そういうビジネスがしたくないだけなんですけどね)
05.ノンフリル
余剰サービスをできるだけ省き、コアのサービスを、質を下げることなく、低価格で提供するビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P91より
余計なものは省いて安くする。結構、当たり前のことですが、そこに着目したビジネスモデルですね。格安航空LCCもその1つです。
既存の日本のビジネスはサービス過剰にして、結局値上げするというのがあったので、まさに1石を投じるビジネスモデル。安かろう悪かろうではなく、(必要なことしかしないので)安かろう、なビジネスモデル。
ミニマルな考え方で結構好きなモデルです。過剰サービス化している日本では、これをベースにビジネスモデルを着想するのがやりやすそうです。
06.アンバンドリング
アンバンドリングとは、ひとつの企業のバリューチェーンを、ビジネスの特色事に小さなバリューチェーンに解体し、その特定の業務だけに特化するモデル。
ビジネスモデルの教科書 P97より
バリューチェーンとは、企業の活動の上流から下流までの工程の一連の流れをさします。
強みのあるものを特色に特化させて、不要なものはアウトソーシングするという、企業のスマート化にはもってこいのビジネスモデルです。あれもこれもやるのではなく、これがウチの強みだ、とやっていくのは、原点回帰するような感じで個人的には好きです。
このビジネスモデルを使ってやる場合は、全社的に取り組む必要があるので、なかなかパワーがいりそうです。(小倉の主観)
07.SPA
SPAモデルとは、小売業が規格から販売までを統合して、スピーディーに値頃感のある商品を提供する商品を提供するビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P103より
語源は、「Speciality store retailer of Private label Apparel」とアパレルのGAPのドナルド・フィッシャー(1987年会長)が言ったことがきっかけ。
H&MやZARAなどのファストファッションはSPA第2世代と呼ばれている。
アンバンドリングとは真逆なビジネスモデルで一気通貫でやれるのが強みです。僕が務めている会社では、SPA的に仕事が進められるよう、多様な人材採用をすることで、ファストなサービスが提供できる体制を作っています。
08.オープンビジネスモデル
オープンビジネスモデルとは、自社だけではなく他社のアイデアや技術を組み合わせて、新しい価値ある製品やサービスを生み出すビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P109より
コラボですね。お互いの強みを掛け合わせて作り上げていくので、よりスピーディーにサービスをリリースしていけそうです。会社同士の密なつながりが大切になるので、自社だけでやってやんよ、という心意気の企業には難しそうです。
09.O2O(オーツーオー:Online To Offline)
O2Oとは、ウェブを通してクーポンやポイントなどの付加価値を提示することでリアル店舗へと顧客を導き、成功報酬などを得るモデル。
ビジネスモデルの教科書 P115より
デジタル×アナログ。
スマホアプリで来店ポイントをつけるといった取り組みがされます。
IT一辺倒。店舗一辺倒。で、やるのではなく、双方を活用した良いビジネスで、僕は今後もこのビジネスモデルを取り込みながら展開する企業が増えると予測しています。
10.ペイアズユーゴー
ペイアズユーゴ―とは、従量課金制で「使った分だけ支払う」課金システム、消費者にフェアに商品・サービスを提供するビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P121より
使った分だけ支払うというのは、ユーザーにとって損がないから使いやすい、という心理を与えます。〇GBまでは〇円、△GBまでは△円というのもペイアズユーゴ―です。
富山の薬箱的な売り方です。ユーザーを増やしたいビジネスをするなら、わりと取り入れやすそうですね。
11.フランチャイズ
フランチャイズとは、自社のビジネスを行いたいと希望する事業者に「ビジネスを行う権利」とノウハウを与えるビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P125より
コンビニとかファーストフードなどでもよく見かけるやつですね。本部(フランチャイザー)がノウハウやマニュアルを加盟店(フランチャイジー)おさめ、加盟店が代わりに加盟金やロイヤリティを支払うやり方ですね。多店舗展開で稼ぐビジネスモデルにはピッタリです。
僕はこのビジネスモデルは、マニュアル化を徹底できる自信がない限りはおすすめしません。多店舗展開しようとしてフランチャイジーを増やしまくった結果、均一のサービスが提供できずにクレームが出すぎて問題になった企業や、本部と加盟店との間で出てくる火花もあったりするので、コントロールを上手にしないと難しいと思います。
12.BTO(ビーティーオー:Build To Order)
BTOとは、ITなどを駆使した受注生産で、顧客のニーズに合わせた品を安く提供するビジネスモデル
ビジネスモデルの教科書 P131より
受注生産をする仕組みで、1から細かく指定するオーダーではなく、部品化された中から選んでもらって組み立てる「イージーオーダー」のようなもの。
例:デル
パソコンだと、FRONTIER(フロンティア)とかドスパラ、パソコン工房あたりですね。
2010年前後はPCの業界ではBTOが盛んだった印象があります。コストを抑えながらも自分が欲しい機能が盛り込めるので。勿論ほかの業界でも転用できるモデルなので、組み合わせてみると面白いビジネスモデルができるかもしれません。
ビジネスモデルを考えるって大変だから基礎が大事
ゼロからモデルを思いつくのは大変なので、基礎としておさえておき、これらのやり方をベースに応用させていくと、ローコストで現実的に結果がでるモデルが作れるかもしれません。
宣伝させてください
今回ビジネスモデルの教科書から文字ベースでキーワードを一部抜粋させてもらいましたが、書籍を読んでもらった方が、図説もあり、また事例についても解説されていますので、是非書籍を購入してご覧ください。
また、グーグル、アップル、LINE、アマゾン、エバーノート、IKEAやゴア、カーブスなどの名だたる企業のビジネスモデルの組み合わせの事例紹介もあり面白い教材になっています。おすすめです。
と、いっぱい抜粋したのでアピールしておきますw
手元に1冊持っておいて損はないですよ~!
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