働き方改革って正しい施策?誤った施策?サラリーマン視点で考えてみた。
こんにちは。福井でシステムエンジニアをしている小倉です。
2016年に安倍首相によって提唱された「働き方改革」。これによって、多くの企業は「残業を減らす」「ノー残業デーを設けた」「定時退社させる」などの取り組みが行われてきました。これについて、リアル・ネット上で様々な論議はなされていました。
経営者間では、働き方改革って間違っていた、とする話があったりしますが、サラリーマン的にはどうでしょうか?
幸い(?)僕はサラリーマンですので、サラリーマン視点で考えてみようと思います。
働き方改革=労働時間短縮?
身の回りでも「残業減ったわ~」とか言う声を聴く方も多いのではないでしょうか。
国の方針で残業80時間を過労死ラインと設定するなど長時間労働は禁止という方向に動いており、それに背けば「ブラック企業」扱いされる世の中です。
経営者としては、それは困る!と、とにかく残業を少なくさせるために、定時後はさっさと帰らせるようにさせます。
待って、それでは何の解決もなってないですよ。
労働生産性を上げるやり方を考えもしないまま、労働時間だけ減らしたって売上が落ちるのも見えています。
売り上げが落ちたら檄を飛ばすことで、こそこそ残業(コソ残)、サービス残業(無賃労働)という形でなんとか自分の仕事をやりぬこうとする心優しき責任感の強い社員が出てきてしまいます。
そして、そのまま心と身体がつぶれてしまいます。
その社員がつぶれたときに「あいつが勝手にやっていたこと。コンプライアンス違反されてこっちが迷惑だ」なんて、言われた日にはどんな顔をすればいいんでしょうか?
社員一人一人に人生がある、生活がある、家族、仲間がいるわけです。
働き方改革は単純に労働時間を短縮すればいい、そういう問題ではないということに気づけない経営者は廃業した方がいいです。
働き方改革=労働者が健全に働けるようにすること
真の働き方改革というものがあるとすれば、それは労働者が健全に働ける環境を提供するということではないでしょうか。
つまり、この改革は誰の為かというと「労働者」の為のものだと考えています。
それなのに結果的に労働者がつらい思いをするなら、こんなものは改革ではなく改悪です。
そして、この「健全に働ける環境」が短時間労働という短絡的思考に陥ると、地獄の窯へ自ら飛び込んでいくことになります。
健全に働ける環境とは
労働時間だけが全てじゃないですよね。
職場の照明の明るさ、空気の循環など物理的環境もあるかもしれません。
人間関係もあるかもしれません。
仕事をより簡単にするための仕組み化かもしれません。
それなのに世の多くの企業が労働時間だけに着目している。
僕にとっての健全さは仕事が楽しくてたまらないタイミングで、好きにさせてくれることです。
それ社畜なのでは・・・?
という声が聞こえてきそうですが、そうではないです。別にWorkとLifeが混同しているわけではないです。
単純に集中モードの時に仕上げていき、その成果物を見て満足する。その過程の中での脳内ドーパミンがドバドバ出続けているのは最高に楽しい。
DEEP DEEP DEEP でマインドの海に潜り、キメッキメになるほどの脳汁が出まくると本当に気持ちいんですよ。
様々な社会問題のキーワード、社内であふれる情報、点と点がつながり線になり面になり立体になっていく瞬間は言葉にできないほどヤバい。
(だから社長にビジネスオタクといわれるのかもしれませんがw)
落合陽一さんのWork as lifeのような生き方をする人には、時間を拘束してしまうことの方が間違っているのではないかと思います。
それ、健全ですか?
会社の電気を使って、パソコンを使って、ネットワークを使っているわけで、テメーの快楽のために会社に残るのやめてよ、ってのはあるかもしれません。
でもね、一つ言えるのはこういう時の成果物ってむちゃくちゃ出来がいいんですよ。
スポーツ選手でいう「ゾーンに入っている」みたいな感覚でやるので、ミスが本当に少ない。ハイパフォーマンスを超えたスーパーハイパフォーマンスで仕事ができるんです。
そんな仕事っぷりが会社にとって悪影響になるでしょうか。いや、ならない。
馬鹿の一つ覚えみたいに無理やり止めようとしていませんか?
また、このセクションの頭にも書いたように物理的な労働環境をよくするのでもいいわけだし、より仕事が効率化するための仕組みを設けるのもいいと思います。
効率化する仕組みにはシステム化するのが手っ取り早いですが、「あえてシステム化しない方がいい」こともあります。システムにすべきかどうかなんて判断がつかない経営者の方は、このページのコメントからご相談ください。
補足:Work as lifeをうまいこと考察している記事→落合陽一氏が語るワークアズライフの考え方とこれからの働き方
あれ、それってビジネスオタクの人の目線では?
気づいちゃいましたか?
僕の場合はだいぶ極端な側なので例題としてよくなかったかもしれませんね。
仕事=時間の提供=賃金とか小学生みたいな考え方をしているビジネスマン、「残業が減って残業代が稼げなくなって家計が火の車なんだが」って言う人は、考え方改めて生きた方がいいと思っています。
一般的なイメージでは、時間を売ってお金を稼いでるみたいなものが普通という風にとらえられているかもしれませんが、違うよねって話。
我々は能力を売っているわけで時間を売っているわけではない。
で、常に成長していきたいんですよ。何故って、その方が楽しいから。市場価値が高まるから。認められるから。できなかったことができるようになってうれしいから。
健全で幸せに働けることこそが、本当の働き方改革なのだと思う。
- 残業代が稼げなくなったから、間違っていた。
- 残業がなくなったから、暇な時間ができたから正しかった。
という考え方はズレているんだと思うです。いくらサラリーマンでも。
そろそろ結論出してください。
ここまで長々とお付き合いありがとうございます。
結論は、働き方改革自体は悪くない。間違っているのは解釈を間違えている経営者。
全ての経営者ではなく、「解釈を間違えている経営者」です。
確かに長時間労働を毎日させるのは良くない。
でも、集中ゾーンに入っているのなら、そのまま仕事続けてもいいという裁量は欲しい。
社員1人1人がパフォーマンスよくできるように環境を整えている会社こそが、正しい働き方改革をしていると思います。
このブログ記事を読んで、「周りの会社がこうやっているからこれをする」のではなく、何が大切なのかを真摯に考えて何をすべきかを見つめなおすきっかけになれば幸いです。
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